花粉症は公害

公害といえば、1960年代の高度経済成長期に起こった、四日市ぜんそくとか、水俣病を思い浮かべることでしょう。花粉症は、その当時に始まった、そしていまだ解決していない「公害」であると言えます。

高度経済成長期の当時、石油化学コンビナートや、肥料工場の排液や排ガスで健康被害が起きたのと同じく、花粉症というのは、高度経済成長期に作られた「材木工場」の排ガスにより発生している公害なのです。しかも、苦しめられている人の数が桁違いです。3000万人から5000万人が被害を受け、そして、いまだ解決の糸口すら見えていない公害なのです。

いや、昔からスギの木はあったけれども花粉症の人はいなかった、現代人の体が弱くなったからじゃないか、と思うかもしれませんが、スギの木は昔は無かったし、また、植えられてからしばらくは小さいので花粉も出しません。スギは育てば育つほど、花粉を放出します。
花粉症が一般的になったのは、1980年代ごろからですが、これは、1960年代に作られた「材木工場」の排気ガス(花粉)が、このごろから出始めた、ということです。そして、木は成長しますから、花粉の量も多くなります。数十年前に作られた材木工場の排気ガスで、21世紀の我々も苦しめられているのです。

花粉症は、需要以上のスギ・ヒノキを植えてしまったという、政策の失敗による公害です。ただ、もう植えてしまったものは、しょうがないので、どうにか解決しないといけません。放っておいても、スギは無くなりません。

ですから、切ればいいのです。これから20年かけて、不要なスギを切る。公害の解決のため に、政府が年間3500億円の予算をかけて、花粉症を無くす。そうすれば、毎年、我々を苦し め、そして1兆円もの経済損失を生み出している花粉症は無くなります。(環境破壊や治水の被害を含めれば、スギ・ヒノキによる損失は、もっと多くなります)

花粉症は、現代人の体が弱くなったからではなく、数十年前の政策の失敗により起こった、公害です。これを解決して、未来にスギ花粉症を残さないことが、現代に生きる我々の役目だと思っています。

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