花粉症は3500億円で解決する
花粉症の原因となるのは、スギとヒノキです。これらの木を切れば、花粉症は解決するという、すごく単純な話なのです。では、木を切るためには、いくらぐらいのお金がかかるのでしょう か。(そもそも切っていいのかという話は、後ほどします。まず、切るとして、いくらかかるか、という話をします)
まず、スギやヒノキが植えられている面積ですが、日本全国で約700万ヘクタールです。九州の 2倍ほどの面積です。あまりに広すぎて、どうしたものかと思いますが、そのぐらいの面積にスギとヒノキが植えられています。
さて、この面積に植えられている木の本数は、どのぐらいでしょうか。
1ヘクタール(1ヘクタールは、100メートル四方の正方形の面積)あたり、約1000本ほどの木が植えられているので、700万×1000本=70億本です。日本には「70億本」のス ギ・ヒノキが植えられています。それが毎年、花粉を飛ばすわけですから、花粉症になるのも当然です。
では、これを切るとして、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
ざっくりした計算ですが、1ヘクタールあたり100万円ほどで、スギ・ヒノキの林を、自然の森に変えることが出来ると考えています。面積が700万ヘクタールですから、700万×100万=7兆円です。7兆円ほどあれば花粉症は解決します。
とはいえ、九州の2倍の面積を、実際に木を切り、自然林に戻すためには、1年や2年という短期間では出来ません。仮に、その事業を20年かけて行うとすれば、1年あたりの予算は、7兆円÷20=3500億円です。
もちろんこれは、ざっくりした計算です。しかし、年間1兆円ほどの被害をもたらす花粉症が、年間3500億円で解決できるのです。投資効率で言えば300%近い、ものすごく割の良い投資です。なぜやらないのか、不思議なほどです。
さて、こういう話をすると、よく聞かれるのが「木を切ったら、自然破壊になるんじゃないの?」ということです。結論から言えば、スギやヒノキの木を切ることは、自然破壊ではなく、むし ろ、自然を守り、復活させることになるのです。
次は、スギを切ることは、むしろ自然を保護することになる、という話をします。
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人間が植えたもの